KMFの旋回輪ソリューション
旋回輪とは軸受の一種なのですが、使用用途的にいわゆる“軸受”ではないのです。
建設機械、クレーン、砲座、工作機械、アンテナ、レーダー、監視カメラなどに用いる旋回部分に用いられます。これらは間欠的に揺動運動や同一方向に毎分数回転の低速回転するものが代表的です。
それらの用途では軸を用いない回転輪なので軸受とは呼んでないのですね。

旋回輪は国内外でも標準化されていません。形式的にはスラストアンギュラや4点接触玉、クロスローラー、複合スラスト円筒ころなど様々ですが基本的に大きなモーメント荷重を1個のベアリングで受けることが出来ます。
軸が無く中心部分は空洞でいろんな機械装置や配線を収納することが出来ます。大半は内輪または外輪にギアを持つことも特徴です。
旋回輪は内輪外輪の材質は高炭素鋼(S45Cなど)で、転走面だけに高周波焼き入れされています。
KMFのソリューション
KMFはワイヤーレースを使用する事で転走面と本体素材を分けて考えた。 それによって、従来一体無垢素材だった旋回輪が転走面部分とリングを分けて製造することで、本体の材質の選定幅がアルミや樹脂、非鉄金属など様々な選択が可能となりました。

このメリットは軽量化に大きく寄与します。アルミなら鉄製の30%の重量ですから大口径の旋回輪でもかなり軽量化が可能です。
そして次のメリットは軸受の損傷、交換の際、ワイヤーレースのみの効果で済むということです。大幅なコストダウンが可能で、ワイヤーレースを多分割することで分解整備性が驚くほどよくなり、建機など工期が決まっており迅速に復旧が必要な用途では現場で部品交換が可能となり今までの常識を打ち破る可能性を持っています。
・60%の軽量化
・交換の際はワイヤーレースのみの交換
・転走面は多分割で交換が容易(現地交換可能)
・補修時のコストは大幅に安価(ワイヤーレースとボール)
・補修部品は多分割なので保管場所を取らない
・ワイヤーレースはステンレスなので錆温にくく長期保存も可能。
・大口径旋回輪でも補修部品の輸送は安価に済む
と言った様々なメリットがあります。
また、本体側に直接ワイヤーレースを取り付けることでアルミニウム素材や、ダイキャスト、樹脂などに非常に軽量かつ少ないスペース(薄肉断面)で機械設計が可能となります。
エフティーエンジニアリングはそれら既存の軸受や旋回輪では不可能な構造やデザインの開発をサポートすることで、お客様の製品価値を高めるお手伝いをいたします。



