KMFの扇状ベアリング(Rガイド)

KMFの独自の転造レースウェイを用いた製品で扇状のベアリングがあります。
このような用途は従来はカムフォロアやローラーフォロアとレールで構築されることが一般的でした。

しかし、ローラーフォロアは耐久性や走行面の摩耗、当たり強さ(予圧)管理が難しい、騒音や荷重変動での変移量が大きい、定期的な給脂、当たり調整が必要など根本的な問題があります。

ローラーフォロアの場合、固定レールに対して2か所の転がり面が存在します。

レールとローラーフォロアの外輪面、そしてローラーフォロア内部のボールベアリングまたはニードルベアリングです。

転がり軸受は転動体を通してばね要素となっています。それが2か所に存在すると非常に複雑な条件が発生してしまいます。外輪は内側から転動体外側にレールの転送面に挟まれてばね要素が二重となる為です。もちろん摩耗箇所もこの2か所となり特に転送面レールは外部に露出しておりゴミ埃などコンタミネーションにより摩耗予測は困難です。

KMFのRガイドは軌道面とボール(又はクロスローラー)だけなので非常に剛性が高く一度予圧設定を行うと頻繁なメンテナンスが不要になります。

また、レール間の転動体はストロークによりますが多くの転動体を通して荷重を分散しますので軌道面の面圧低下となり非常にスムースに精度よく長期間使用が可能になります。

このような使い方は医療機器のX線Cアームなどで使用されます。

遊園地にあるローラーコースターに採用実績があります。産業機械では反転機やターンテーブルなど揺動運動がメインの用途に最適です。

写真はKMFのレールを利用した応用商品ですが、エフティーエンジニアリングはお客様の要求によりサイズや角度、荷重に適した製品を開発いたします。

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