供給網の未来を拓く「グリーン・ベアリング」:KMF社がいち早くカーボンニュートラルを達成できた理由
「カーボンニュートラル(CN)」への対応は重要課題
現在、世界の製造業において「カーボンニュートラル(CN)」への対応は、単なる環境活動ではなく、企業の存続を左右する最重要課題となっています。特に日本を代表する大手メーカー各社においては、自社のみならずサプライヤーを含めたサプライチェーン全体での排出量削減(Scope 3)が厳格に求められています。
こうした中、我々FT Engineeringが日本総輸入元(Five-Tec社)のエンジニアリング部門としてお届けしているドイツKMF社は、2020年という極めて早い段階でカーボンニュートラルを達成しました。
なぜKMF社は、他社に先駆けてこの高い壁を乗り越えることができたのか。その理由は、表面的なオフセット(排出量相殺)に頼るのではなく、「製造プロセスそのものが本質的に省エネルギーである」という、エンジニアリングの根幹に根差した強みにあります。

「削らない」という革命:エネルギー消費を最小化する独創的製法
一般的な軸受製造は、鋼材を削り出す「切削除去加工」が主流であり、多大なエネルギー消費と材料廃棄(切り粉)を伴います。対して、KMF社を象徴するスリムスプリットベアリングやワイヤーレースベアリングは、特殊な冷間圧延や塑性加工技術を駆使して製造されます。
■極低エネルギーの成形プロセス: 素材を削るのではなく、必要な形状へ効率的に成形・配置する手法をとるため、加工にかかるエネルギーは従来の製法に比べて劇的に低く抑えられています。
■材料歩留まりの最大化: 廃棄物を最小限に抑えることは、そのまま原材料の製造段階におけるCO2排出量の削減にも直結します。
「スマート・ファクトリー」の先駆:24時間のエネルギー最適化
ドイツのKMF工場では、徹底した自動化と効率的な生産レイアウトが構築されています。
■オフピーク生産の自動化: エネルギーコストが低く、電力供給の負荷が少ない時間帯を狙い、無人に近い状態で自動生産を行う体制を整えています。
■一直線の生産レイアウト: 素材の受け入れから製品化まで、生産設備を一直線に配置。工場内の無駄な「横持ち移動」を徹底的に排除することで、搬送にかかるエネルギーロスを極限まで削減しました。
■連続射出成形の効率性: 樹脂保持器の製造においては、少数の金型で対応可能な連続射出成形を採用。金型製作に伴うエネルギー消費とリードタイムを圧縮しています。
「創エネ」への投資:大規模太陽光発電の導入
技術的な効率化に加え、インフラ面でも妥協がありません。KMF社の工場建屋には大規模な太陽光発電システムが導入されており、自社生産活動に必要な電力の多くをクリーンエネルギーで賄っています。
大手顧客がKMFを選ぶ理由:グリーン調達への貢献
いま、世界のトップメーカーがサプライヤー選定において最重視しているのは「グリーン調達」です。部品一つひとつの製造工程でどれだけのCO2が排出されているか(製品カーボンフットプリント:PCF)が、製品全体の価値を左右する時代です。
KMF社のベアリングを採用することは、単に高性能な部品を組み込むことだけを意味しません。それは、お客様の製品のScope 3排出量を削減し、「カーボンニュートラルなサプライチェーン」を構築しているという強力なエビデンスとなります。
半導体製造装置、ロボット、ファクトリーオートメーション——。次世代の産業を牽引する皆様にとって、KMF社の「グリーン・ベアリング」は、環境負荷低減とコストパフォーマンスを両立させる唯一無二のソリューションです。
FT Engineeringは、このKMF社の革新的な技術を通じて、日本の製造業が世界で勝ち続けるためのサステナブルな未来を共に創り上げてまいります。
本件に関するお問い合わせ: エフティーエンジニアリング株式会社 (KMF社製品に関する技術相談・設計提案を承ります)

*関連記事


