KMF製 リニアクロスローラーケージ(スリップレスシステム:SLS)

製品概要
ドイツKMF社(KMF-Kunststoff-Metall-Formteile GmbH)が開発した、画期的な「スリップレスシステム(SLS)」を搭載したリニアクロスローラーケージです。従来のリニアガイドシステムで課題となっていた「ケージのずれ(ケージクリープ)」を、独自のラック&ピニオン機構により完全に解決しました。
開発の背景:ケージクリープ問題の解決
回転式の軸受とは異なり、リニアガイド(直動案内)においては、以下のような過酷な環境下でケージが本来の位置からずれてしまう「ケージクリープ(ケージウォーク)」現象が発生しやすくなります。
•高加速度での運転
•不均一な予圧
•荷重の偏りによる振動
•垂直方向(タテ使い)での動作
ケージずれが発生すると、ガイドシステムの寿命短縮や性能低下を引き起こす要因となります。KMFのSLSシリーズは、この問題を根本から解決するために開発されました。
主な特徴とメリット
1.スリップレスシステム(SLS)による強制ガイド
ケージに超小型モジュールのピニオンギアを統合し、レール側のラックギアとかみ合わせることで、ケージの動きを完全に制御します。
•効果: ケージの横揺れや位置ずれを確実に防止します。
•メリット: 垂直軸や高速駆動などの条件下でも、安定した高精度な直動案内が可能です。
2. 軽量・低慣性な樹脂製複合ケージ
1988年より開発が続けられているKMF独自の樹脂製複合ケージ技術を採用しています。
•軽量化: 従来の金属製ケージに比べ質量を大幅に軽減。
•低慣性: 慣性力が小さいため、素早い動きや急停止・急発進が求められる用途に最適です。
3. 必要な長さに対応する「連結式セグメント」
ケージ(KKBN形式)は「アリ溝」形状のスライド接続構造を持っており、必要なストローク長さに応じてセグメントを連結することが可能です。
•柔軟性: 標準的な長さだけでなく、特殊なストローク要求にも柔軟に対応できます。
•経済性: 樹脂製ラックは任意の長さで利用でき、250mm以上の連結も可能です。

推奨される用途・分野
カタログの仕様および「高加速度」「垂直動作」「ケージずれ防止」という特性から、以下の分野・用途に特に適していると推察されます。
半導体製造装置・検査装置:
•高速かつ高精度な位置決めが求められ、クリーンな環境での低発塵性(樹脂ケージの特性)が活きる分野。
•産業用ロボット・実装機(マウンター):タクトタイム短縮のための「高加速度」動作や、Z軸(垂直軸)での使用において、ケージずれのリスクを排除できます。
•医療機器(X線装置、検体搬送装置など):静粛性とスムーズな動作、およびメンテナンスフリー(ケージ修正の手間削減)が求められる
•精密機器。精密プレス機・射出成形機:振動や偏荷重が発生しやすい環境下でのガイド剛性維持に。
製品ラインナップ・仕様
主要シリーズ:KKBN 06 SLS 12SLS(スリップレスシステム)は標準的にサイズ06に対応しています(その他サイズは要問い合わせ)

※ケージセグメントは、ローラー充填済み、またはローラー無しの状態でも供給可能です。
お問い合わせ本製品の選定、お見積り、技術的なご相談は、日本総販売代理店であるFT Engineering株式会社までお問い合わせください。
リニアクロスローラーケージ(スリップレスシステム:SLS)のカタログ(PDF) は、以下の画像をCLICK

リニアクロスローラーケージスリップレスシステムSLS搭載
クロスローラーのリニアガイド保持器のみで販売できます。ズレ、落下しないスリップレスシステム搭載


