超低トルク回転ベアリング
ボールベアリングは、ボールとインナーレース(内輪)とアウターレース(外輪)で構成されます。
ボールは接触する部分は点接触ですが、内輪、外輪の接触面は曲率半径というRが設けられております。これは平面だと玉が接触する面積が限りなく点に近くなりますがそれでは面圧が上がり過ぎてすぐに壊れてしまいます。そのため、レース面の接触部はボール直径の51%~53%(内輪)、53%~55%(外輪)の半径を持たせて接触点を楕円の面にしています。(これを接触楕円と呼びます)これにより荷重を分散してレース面への応力を緩和しています。
ベアリングメーカー各社は独自にこの曲率半径を設定しており、通常公表されることはありません。
この曲率の設定で定格荷重や回転数、回転トルクや発熱量などが変わってくるので結構重要な要素なんですね。
KMFで面白い商品を見つけました。(型番:PSXK-08)
クロスローラーベアリングの内外輪にボールを入れた製品です。
クロスローラーはもちろんローラーを入れる為にレース面断面は直線です。曲率半径はありません。ここにボールを入れるとボール1つに内輪2点、外輪2点の4点接触となります。そして接触点は接触楕円が限りなく小さくなります。使用するボールの数もできるだけ減らして回転抵抗を減らしています。
大きな荷重には向きませんが非常に低トルクで回転が可能なスペシャルベアリングです。
超低トルクベアリングはより少ないエネルギーで回転が出来ると言う事です。

世界で使用されているベアリングによる摩擦エネルギー損失は、年間約1,000~1,500テラワット時(TWh)と推定されています。これは以下のような比較でイメージできます。
・日本の年間電力消費量の約10~15%
・全世界のデータセンターの消費電力に匹敵
・自動車の燃料損失に換算
ガソリン車のエネルギーの約 10% はベアリング摩擦で損失
全世界の車両では 年間数億リットル の燃料が摩擦で熱に変わっていると推測。ベアリングは 機械の可動部品の99% に使用され、産業機械・車両・家電などあらゆる場所で稼働しています。特に重工業や輸送分野(風力発電、船舶エンジンなど)では摩擦損失が顕著。
改善効果の例
摩擦を10%削減できれば、日本の原発1~2基分の節電(年間約10 TWh)に相当する可能性も。世界各国のベアリングメーカーでは「低摩擦ベアリング」の開発が進んでいます。
KMFはこの低摩擦ベアリングの開発だけにとどまらず、製造時のエネルギーも最小に抑え2020年にはカーボンニュートラルを達成している数少ない企業です。

ベアリングケージ(保持器)のカタログ(PDF)は以下をCLICK




